6~10巻以内完結

「雪花の虎」にハマる理由3選 上杉謙信は女だった!?

雪花ゆきばなの虎」は小学館「ヒバナ」で2015年から連載中の東村アキコさんのマンガです。

「上杉謙信は女だった」という大胆な仮説のもと、虎さま(上杉謙信=長尾景虎かげとら)が武将と女性、それぞれの生き方のはざまでたくましく成長する様子を幼少期からていねいに描いています。

作者の東村アキコさんが女性ということもあって、女性も男性も楽しめるような歴史マンガになってるんですよね。

完結の感想はこちら↓

堂々完結!マンガ『雪花の虎』女謙信のモデルは東村アキコ!?
マンガ『雪花の虎』、完結となる10巻が2月12日に発売!10巻の内容をこっそり紹介しちゃいます。謙信のモデルは作者の東村アキコさんがモデルなのか!?このマンガ、歴史的にもちゃんと描かれてますよね~。
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上杉謙信は女だった!?歴史嫌いも「雪花の虎」にハマる理由3選

こんな内容になってます。

魅力①歴史嫌いのためのお助け―「アキコのティータイム」!?

魅力②強く可憐な生きざまに男も女もほれる

魅力③イケメンがぞくぞく登場

『1529年―。』

 

と、あらすじをはじめてしまうと

途端に拒否反応を起こす人がいるでしょうから、さっそく魅力のその1からいきます。

魅力①歴史嫌いのためにお助け ― 「アキコのティータイム」!?

「大河ドラマとか難しくて嫌い」

 

と思う方は多いんじゃないでしょうか。

大河ドラマの主役もたいてい武将で男性です。

しかし、このマンガでは導入から面白おかしく解説してくれます。それも作者自ら、ジャージ姿で。

 

1巻の3ページ目から「アキコのティータイム」はいきなり挿入されます。

ページの上半分で歴史の難しい話をしながら、ページの下半分でアキコがざっくり説明して良きところでフェードアウトします。

つかみはバッチリ、ドーナツ片手に気楽に読みはじめられます。

もちろん、歴史調査もぬかりなく、歴史マニアも脱帽モノです。

ティータイムは忘れたころに挿入されるので、いい息抜きになります。

また、話の展開もテンポがよく飽きさせません。

 

魅力②強く可憐な生きざまに男も女もほれる

主人公の虎さまの生きざまがカッコイイんですよね。

最初のほうで「上杉謙信=長尾景虎」とサラッとかきましたが、もともと上杉謙信の苗字は「長尾」で、名前も「景虎」でした。

上杉謙信自体は織田信長とかよりはもうちょっと前の人です。

 

虎さまの生まれる長尾家はお城を持っていてお父さんは厳しいお殿さまでした。

長男・晴景がいたものの、病弱で跡をつがせられなかったため、つぎに生まれる子は男の子を期待されていました。

 

しかし、生まれたのは女の子でした。

長尾のお殿さまは生まれた子を「虎千代」と名付け、男として育てます。

やんちゃに凛々しく育つ虎さまでしたが、成長するにつれ、武将として生きることと女性のからだと心との矛盾に苦悩します。

 

虎さまは運命をどうやって受け入れ、上杉謙信としてどう生きたのか、

女性の生き方のヒントにもなる作品です。

 

魅力③イケメンがぞくぞく登場

長尾景虎

男装の麗人を描いた作品は数多くありますが、主人公の虎さまも魅力的です。

幼少期こそ野ウサギをとったり、泥で山城の模型をつくったりやんちゃでしたが、成長するにつれ、女性であることを拒み、やがて受け入れていきます。

頭脳も明晰で、リーダーシップがあり、強さとしなやかさがある人物です。

女性も惚れることまちがいなしですね。

 

宋謙

宋謙しゅうけんは虎さまが修行に入れられるお寺のお坊さんです。

近頃はお坊さんもモテる様子でお坊さんが主役のドラマやマンガも増えてきています。

宋謙はそんなお坊さん人気ランキングに食い込んできそうなイケメン僧侶です。

虎さまの親であり、兄であり、はじめての・・・です。

涙ぼくろがセクシーです。

 

武田信玄

武田信玄といえば、

こんなです。

しかし、「雪花の虎」の信玄は、線が細く、目は切れ長です。

情熱的な虎さまとは対照的で、嘘つきで、ずる賢く、冷徹で、「甲斐の虎」というよりキツネのようです。

その意外性にスキをつかれて、コロッといってしまう女子も多いでしょう。

敵にしたらおそろしいタイプです。

 

その他にもイケメン祭りでよりどりみどりです。

あなたはどのイケメンを選びますか?

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謙信をとおして女性の強さを描く

2017年に「おんな城主直虎」がNHK大河ドラマで放送されました。

「雪花の虎」と同じく「虎」の名前がついていますが、大河のほうは女性の城主として描かれています。

 

くらべることではないですが、私は「雪花の虎」のほうが好きですね。

それは虎さまのほうが強くてかっこいいからです。女性を強く描くというのが「雪花の虎」のテーマになっているのではないでしょうか。

 

作者の東村アキコさんは数々のヒット作をとばし、作品が次々と実写化され、男性の多いマンガ界でもトップを走っている存在です。

日本を舞台にした本格的な歴史マンガを女性が手掛けることもめずらしいことですよね。

 

「歴史マンガに切り込んでやる」という意気込みと、「アキコのティータイム」や、はじばしに見受けられるユーモアあふれるシーンがちょうどいいバランスになっていい作品にまとまっています。

東村さんも、どこか虎さまと自分を重ねているんじゃないでしょうか。

まとめ

女性の強さと、イケメン、たまにはさまれるユーモアで読者をひきつけてやまない「雪花の虎」は2020年4月10日に新刊の第9巻が発売され、10月にはビックコミックスピリッツ本誌で堂々完結を迎えました。

戦国時代を華やかに彩ろうとしている「雪花の虎」、ぜひ読んでみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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