窪之内英策「幕之内」 女の子かわいいけどナンセンス？【漫画短編集】

90年代感たっぷりの短編集が読みたい

という方は「幕之内―窪之内英策傑作集―」（以下「幕之内」）を読んでみてください。

「幕之内」は2004年に発売されました。

作者の窪之内英策さんは「ツルモク独身寮」がヒットした漫画家で、現在はイラストレーターとしての活動が多いですね。かわいい女の子のイラストが最近になって人気を集めていますね。

「幕之内」ではそんな窪之内さんのマンガ作品が楽しめます。幅広い期間の作品が収録されているのでいろんなかわいい女の子がでてきます。

でも、正直時代を感じる部分があったり、ギャグがナンセンスだったりする部分はありますね。

「幕之内」 女の子かわいいけどナンセンスな短編集？

こんな内容になっています

時代に合わせたかわいい女の子がたっぷり！

本日発売の週刊少年ジャンプ。なんとワンピースの尾田先生描きおろしのルフィが表紙でカップヌードル食べてます！さらに表紙をめくると窪之内先生の高校生ルフィが！付録ポスターでは2人のコラボも！#HUNGRYDAYS #アオハルかよ #ONEPIECE #窪之内英策 #尾田栄一郎 #週刊少年ジャンプ pic.twitter.com/PoOysf5u5U

— カップヌードル (@cupnoodle_jp) February 21, 2020

窪之内英策さんはかわいい女の子を描くのがとにかくうまいです。

最近だとワンピースとコラボしたカップヌードルのCMが有名ですね。

代表作「ツルモク独身寮」の頃と今とでは絵柄がだいぶ変わっています。80～90年代のちょっと懐かしい感じから2000年代の今風な女の子が時代に合わせた絵柄で楽しめます！

アラフォー世代の大人にはたまらないですね。若い人なら逆に新鮮かもしれません。

でも、逆に言えばちょっと古臭いともいえますね。

マッチョとロボとおじさんのギャグ！？

「幕之内」にはかわいい女の子だけじゃなくてマッチョやロボやおじさんなどいろんなキャラクターが出てきます。

窪之内さんはかわいい女の子だけじゃなく、おじさんも表情豊かでうまいんですよね。

ナンセンスなギャグとともに個性豊かなキャラクターがあばれまわっていてクスッと笑えますよ。

懐かしさは感じますが、ナンセンスさを楽しめない人には苦手かもしれません。

キレイなのは女の子だけじゃない！

90年代後半になってくると線がシンプルでキレイになっていきますね。

太さのある線だと線がブレてしまったり、つなぎ目がわかったりするのですが、窪ノ内さんの線はどこから描き始めたのかわからないくらい線がキレイです。

背景や小型テレビなどの小物も緻密なんですよね。

絵が本当に好きなんだろうなあと思います。

作品一部紹介

ここからは「幕之内」に収録されている作品を紹介しますね。

ラプラス

「ラプラス」は全４話のコメディ作品です。

2004年に発表されました。

あらすじ

望月アイコは16才の高校１年生。

飛んできたボールにはことごとく当たるわ、電車のドアにははさまるわでとにかくツイてない。

唯一得意なものがジャンケンだった。

アイコはうまれてこのかたジャンケンに負けたことがないのだ。

そんなアイコを見出した株式会社ラプラスの会長MAXはアイコの能力を金儲けに利用する。

ジャンケンなんかより自分が幸せになりたい！

自分の能力と運のなさの間で悩むアイコ。

果たしてアイコの運命は！？あこがれの南センパイとの恋の行方やいかに！？

登場人物

望月アイコ

ルックスも普通、勉学も普通の高校１年生。

とにかくついていないが、ジャンケンは一度も負けたことがない。

南センパイ

サッカー部のキャプテンで超イケメンの先輩。

高校サッカー界屈指のエースストライカー。

学校のアイドルでアイコもあこがれている。

MAX

株式会社ラプラスの会長。小柄な老人。

アイコのジャンケンを政治家や社長の判断材料にすることで金儲けをしている。

「ラプラス」感想

アイコはルックスが普通という設定ですが、それでもかわいらしく描かれていますね。

コロコロかわるコミカルな表情もおもしろいです。

背景や脇をかためるおじさんたちも丁寧に描かれているですよね。

ほぼ今と変わらずクオリティーの高い絵柄ですよ。

ロボット男子高生河原崎歩の青春I・N・G

見た目がロボットの男子高校生がおもしろい漫画を描くというストーリーです。

思いっきりギャグですね。

1996年の作品で女の子も変わらずかわいいですね。

鼻の描き方がちょっと今とは違います。

HELP！

1988年の作品です。

内気な女の子が若い男性教師と男子高校生と一緒にバンドを組む物語です。

絵柄やファッション、ストーリーには時代を感じますね。

80年代風が逆にあたらしいです。

まとめ

窪之内さんは今は主にイラストレーターとしての活動が目立ちますが、

「幕之内」では窪ノ内さんのマンガ家としての絵柄の変化が楽しめますよ。

ストーリーの方向性も時代によってだんだんと変化していきます。

漫画の文化としての歴史も感じられる作品ですね。

時代に合わせたかわいい女の子はもちろん見どころですね。

ただ、やっぱり時代を感じる部分はあるので覚悟はしておいたほうがいいかなと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。