今の仕事も生活も不満だらけ!
という人は「我らコンタクティ」を読んでみてください。
あなたの不満をロケットに乗せて飛ばしてくれるかもしれませんよ?
最後まで読んでちょっと泣きそうになっちゃいました。
表紙の感じでは全然そんな感じしなかったんだけど。
コミカルながらも現代人の心に刺さる感動作です!
森田るい「我らコンタクティ」マンガ大賞2位のまさかの感動作!?
この記事はこんな内容になってます。
・概要
・あらすじ
・無表情なかずきの顔がいい
・人の狂気やデリカシーのない言動をコミカルに描いている
・能力があっても報われない人々を描いている
・夢に向かってつっぱしる主人公たちに感動
概要
「我らコンタクティ」は森田るいさんのマンガで長編デビュー作です。
「月刊アフタヌーン」で2017年に連載されていました。全1巻完結です。
「マンガ大賞2018」で第2位に選ばれました。
講談社のWEBコミックサイト「モアイ」で第1話が無料で読めますよ。
あらすじ
さえない会社員の椎木カナエは偶然、小学校の同級生・中平かずきと再会。
誰もいない工場でかずきは一人ロケット開発をしていた。
お金もない!ノウハウもない!無謀なロケット打ち上げ計画が始まる!
無表情なかずきの顔がいい
主人公の一人のかずきの顔がいいんですよね。
ほぼ点と線でかかれています。
かずきは人とのコミュニケーションが苦手で笑うことがめったにありません。
こういうキャラって他の作品でもグループに1人いるかいないか。
クレヨンしんちゃんのボーちゃん的な感じなんですが、「我らコンタクティ」では主役を張っています。
表情の少ないかずきの小さい感情の起伏や、内に燃える炎が見どころですね。
人の狂気、デリカシーのない言動をコミカルに描いている
「我らコンタクティ」は最初、表紙をみたときは癒され系な作品かと思いました。
でも、中身は結構、人のドロドロした内面とか人を傷つける無神経な言動とかが描かれています。
「つかえない」と酔っぱらって上機嫌の社長から言われたり、
どっかのナイスミドルが気安く体を触ってきたり。
「我らコンタクティ」ではそういう人のイヤなところとか闇とかを軽やかに描いてます。
主人公のカナエも嫌な人たちをサバサバといなしていくんですよね。
主人公たちのたくましさを感じると同時に、ストレスが当たり前になっている現代の異常さみたいなものも見えてきます。
能力があっても報われない人々を描いている
主人公のカナエは小学校ではクラスで中心的存在、明るく元気なリーダーでしたが今は地方のさえない会社員。
もう一人の主人公・かずきは一人でロケットを作れるほど知識や技術があるのに、工場では目立たない存在です。
こういう能力のある人たちが輝けない世間っておかしいと思いませんか?
少なくとも主人公のカナエは現状に不満をもってるように描かれています。
「我らコンタクティ」は不遇な目にあっている人たちのフラストレーションを代弁してる気がするんですよね。
夢に向かってつっぱしる主人公たちに感動
抑圧された日々の中で、カナエとかずきはロケット打ち上げに没頭していきます。
そもそもなぜロケットを打ち上げるのか?それは、かずきが宇宙で「アフリカ物語」っていう映画を上映したいからです。
(元ネタが「アフリカ物語」らしいというのはこちらの方が調べてました。)
この時点でかずきという人間が結構変わり者だってことがわかります。
カナエもはじめこそ金儲けのためにかずきに協力していたんですが、ロケットを打ち上げることが二人の共通の目的になっていきます。
成功するかもわからない、意味があるかもわからないことになぜか夢中になっていく人の美しさが心に響きます。
まとめ
「我らコンタクティ」を読むときっと誰もが熱くなると思いますよ?
現代を的確にとらえつつ、不満をロケットでぶっ飛ばしてくれそうなロマンあふれるマンガです。
たぶんこれ実写映画になりそうなんですよね。なりそうだし、できそう。
作者の森田さんも映画が好きでこの作品を描き上げたくらいですから。
1巻完結でよくまとまっているし、いい邦画を1本観終えたような読後感ですよ。
ぜひ読んでみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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