中村朝さんの漫画短編集「天帝少年」が2020年9月12日に発売されました!おめでとうございます!
こんにちは。きたはちです。
5巻以内完結のマンガや漫画短編集をよく読んでいます。
短編集「天帝少年」は妖怪やおとぎ話などのモチーフが好きな人におすすめの漫画ですよ。ただ、マンガとしては表現方法がまだまだだなというところもあります。
気になる短編集の収録作品や各話のあらすじ紹介、作者の中村朝さんについてまとめてみました!
コミックビーム版『天帝少年』は2020年12月末日をもって電子書籍の販売を終了し、紙の本も書店にある在庫のみの販売のみとなっています。『天帝少年』電子書籍版の配信は違った形で行われる予定のようです。
「天帝少年」ってどんな漫画?
「天帝少年」に収録されているのはいずれもミステリーやファンタジー作品です。中村朝さんが今までコミティアなどで発表してきた漫画に描き下ろしを加えて全6編が収録されています。
作者の中村朝さんは、あとがきの内容によると、2010年ごろ、もしくはそれ以前から活動されているみたいです。
中村朝さんの作品で今まで書籍化されているものはつぎの2つです。
「僕達の魔王は普通」(2017,ガンガンコミックス)
「部長が堕ちるマンガ」(2019,バンチコミックス)
いずれもギャグマンガです。
2つと比べると「天帝少年」では作風がガラっと変わっていますね。
天帝少年 収録作品
「天帝少年」の収録作品はつぎの通りです。
きみが小説家をみつけたら
白件
トウテツの子
三弦巻き
流行り神プロトコル
天帝少年
この中から3つ選んで紹介していきますね。
白件 あらすじ
廃村となった村のある屋敷で高校生4人の死体が見つかった。
4人とも男で、髪が真っ白になっていた。
残されていたのは小さな白い手形。
そしてただ1人だけ生き残った女子高生。
刑事たちはやがて、「オカイコ様」という村の伝承に行き当たる。
白件 感想・みどころ
こちらの「白件」は中村朝さんのTwitterで公開され話題になりました。
今なら期間限定で公開されています。
廃村で死体で発見された髪が白く染まった少年たちの死因を刑事2人が捜査する短編漫画です。期間限定で全編公開します。
— 中村朝@コミックス「天帝少年」発売中!&部長が堕ちるマンガ (@nakamura_asa) September 11, 2020
(1/13)#天帝少年 pic.twitter.com/QKvRAQY1iF
ストーリーはホラーミステリーです。
「オカイコ様」の気持ち悪さや、迫りくる恐怖がゾクゾクします。
「そこに伏線あったか!」っていう驚きもあります!
猟奇殺人ものとジャパニーズホラー合わせたような感じが独特ですよ。
流行り神プロトコル あらすじ
あるアパートに引っ越してきた学生、志村阿智。
そこには座敷童子が!
座敷童子と青年との奇妙な同居生活から、物語は思わぬ方向に進む。
流行り神プロトコル 感想・みどころ
ほのぼのファンタジーかと思ったらミステリー要素が加わってきて最後はホロリと泣けます。
座敷童子のキャラクターがいいですね。
かわいいんですけど、病んでる要素があって面白いです。
この話にも伏線があって驚かせてくれますよ!
いろんな要素がありつつ1つの物語としてまとまっているいい話です。
天帝少年 あらすじ
高校3年の大友勝也は退屈な日々を暮らしていた。
ある日、勝也は空から不思議な少年と頭から羽の生えた少女が落ちてくるのを目撃する。
それから勝也の日々は生き生きとしはじめるが、やがて、衝撃の事実が明らかになる。
天帝少年 感想・みどころ
こちらの「天帝少年」も思わぬところに伏線があったり、意外な展開になったりしてびっくりしますね。
前提から覆すようなどんでん返しがすごいです。
最後には生きる意味まで考えさせられる深い内容になっていますよ。
マンガの表現はまだまだ
「天帝少年」にはマンガとしての表現はまだまだというところもあります。
まず、画力です。例を挙げるなら、「窓枠に腰かけていたら枠が外れて落ちる」というシーンがあるんですが、読み返さないと状況がつかめません。そもそも、窓枠が外れるということ自体が構造的にあり得るのかも疑問です。
次にコマ割りや吹き出しです。人物と吹き出しの位置が合っていなかったり、しっぽの場所が明確でなかったりして誰がしゃべったセリフなのかが分からないところがたびたびあります。
うれしいボリューム!
「天帝少年」は収録されているのは6編ですが、全233ページと1冊としては結構ボリュームがあります。
1つあたりの短編は30~40ページ。
読ませる作品が多いんですよね。
1冊としてはお得ですよ。
まとめ
「天帝少年」は思わぬ伏線と意外なストーリー展開がおもしろい短編集ですね。
妖怪や怪物をモチーフにした世界観も独特です。
これからの作品が期待されますね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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