こんにちは、きたはちです。
5巻以内完結や短編集など短いマンガをこよなく愛しています。
犬井ナオさんのマンガ『美しいこと』完結となる下巻が1月13日に発売されました！おめでとうございます！
ちょっとした遊びで女装をはじめた男性と冴えない男性の、サラリーマン同士のBLです。
BLではありますが、ストーリーが面白くて性的なシーンもそんなになかったのでBLを読んだことがない人にもおすすめですよ。
だた、ぼくとしては「え？これで終わり？」というラストでした。どうにも不完全燃焼でしたね。
原作は小説なのですが、「小説版を知っている人が読むマンガ」という感じです。ストーリーが気になる人は小説も読んだほうがいいと思います。
ただ、ラストシーンまでは面白かったです。魅力を紹介していきますね。
BL初心者なのでいたらない点はあると思いますがご容赦ください。
『美しいこと』ってどんなマンガ？
別れた女の服を着て、夜の街を歩き男の視線を浴びる快感にはまった松岡。
ある夜、行きずりの男に乱暴された松岡を救ったのは、会社の冴えない先輩・寛末だった。
不器用でトロいと悪評の寛末だったが、その純粋な愛に惹かれた松岡は「女装」のまま逢瀬を重ね、ついには恋の告白を受ける。
もう会わない。もう会えない――。初めて知った自分の想いに、松岡は……!?
美しいこと（上） Amazon詳細ページより
『美しいこと』は木原音瀬さんの同名BL小説を原作にしたマンガです。
普段はBLマンガを読まないぼくですが、試し読みしてみて「これだったら大丈夫かもしれない」と思って手にしました。
なぜなら、主人公たちがもしかしたらいそうな二人だったからです。
主人公の松岡が女装をはじめたのは軽い気持ちで、もし女性みたいな容姿の男性だったらやってしまいそうです。
相手の廣末も普通の冴えないサラリーマンで感情移入しやすかったですね。
犬井ナオさんの絵もしっかりしていて、キャラクターのイメージとビジュアルがぴったりです。
二人が好意を寄せあいそうになる理由がとても自然なんですよね。
登場人物
松岡
容姿端麗で営業成績も優秀なサラリーマン。
半年前に別れた女性が置いていった服で軽い気持ちで女装をはじめる。週末の夜に女装をして街に出るのが趣味になってしまった。
廣末
松岡の同期の部下。松岡より年上。会社ではしいたげられている。
男性に乱暴された松岡を助けるが、女性と勘違いしたまま別れる。
魅力①BLを超えた設定！
『美しいこと』は両方とも女性が恋愛対象なのに、二人がお互いに好きになっていく理由がちゃんとしているんです。
最初は廣末のほうから好意を寄せるのですが、男性の松岡ではなく、松岡が女装した「江藤葉子」という架空の女性に恋するんですよね。
松岡もただ遊びで女装していただけなので男性を恋愛対象としてみてるわけじゃないんです。ただ、女性の姿のまま廣末に会ううちに、やさしさや積極性といった廣末の人としての魅力に気づいていくんですよね。
BLや百合って主に恋愛欲求や性的欲求を満たすためのジャンルだと思うんです。自分ではない異性二人がいい仲になっているところを楽しむものですよね。
しかし、『美しいこと』は設定としては誰にでも起こるかもしれないことなんですよ。もちろん女性でも。自分のこととして考えられるという意味ではBLという枠を超えているんじゃないかと思います。もしかしたら自分がそういう事態にあうかもしれないと思うと読者としての意識も変わりますよね。
魅力②「制約」がいい！
松岡は廣末に男性であることを明かせずに「江藤葉子」という偽名を使います。声でバレるのを防ぐために、障害をもっていると嘘をついて話もしません。
廣末があくまで紳士的であること
松岡はしゃべることができないこと
松岡は女性を演じ続けなければいけないこと
これらが制約になって二人の関係が進展していってしまうんです。
魅力③同性愛に苦しむ二人がいい！
もともとは女性が恋愛対象の二人なんですが、同性を好きになってしまったことに苦悩するんです。
松岡も廣末も、どちらもアラサーか30代以上。テレビなどでも生まれたときから同性が好きで苦悩する人の話は聞いたことがあります。しかし、異性が好きだったのに途中から同性が好きなことに気づく人の話はあまり聞いたことがありません。
BLにも様々なものがあるでしょうから、どっちもいわゆるノンケ同士、ヘテロセクシャルというパターンの話もあるかと思います。ただ、『美しいこと』はストーリーが丁寧に描かれているのでものすごい説得力があるんですよね。
「こういう恋愛ものもあるんだ」
と素直に新鮮に感じました。
途中で終わってる？
どう考えても途中で終わっているようにしか思えないんですよね。
あとは、いくら話が面白いとはいってもBLはBLなので抵抗ある人には無理だと思います。
まとめ
『美しいこと』は設定や物語の展開が丁寧な話です。しかし、原作小説と一緒に読んだほうがいいかもしれませんね。
気になる人は読んでみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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