登場人物の少ない密室劇が読みたい!
という人には「モノノ怪 鵺」をおすすめします。
「モノノ怪 鵺」は瑠璃姫と婿候補の4人、そして薬売りだけの登場人物で話が進みます。
雪に閉ざされた屋敷で起こる凄惨な事件は逃げられない恐さが募りますよ。
登場人物が少ないので登場人物同士の駆け引きやバックグラウンドが丁寧に描かれているところがいいですね。
「モノノ怪 鵺」4人の男と1人の姫の時代密室劇ミステリー!?
こんな内容になっています。
・概要
・あらすじ
・香道とは
・姿を見せない怪物「鵺」
・登場人物
・心理描写や秘密がおもしろい
・誰が誰を殺したのか!?
概要
「モノノ怪 鵺」は2007年に放送されたテレビアニメ「モノノ怪」のエピソードの1つを蜷川ヤエコさんが漫画化したものです。
ゼノンコミックス(コアミックス)から2016年に発行されています。
「モノノ怪」のその他のエピソードもコミカライズされています。
「モノノ怪 化猫」についてはこちらの記事を読んでくださいね。
あらすじ
たった1人で香道の流派・笛小路流を守っていた瑠璃姫。
そこへ4人の婿候補が現れる。
しかし、だれもが一癖ある男ばかり。
困った姫は香の聞き比べ・組香で婿を選ぶことにした。
しんしんと降り積もる雪の中で、姿を見せないモノノ怪・鵺が忍び寄る。
香道とは
香道とは茶道や華道のようにお香を楽しむ芸道の一つです。
香道ではお香をかいで楽しむことを「聞く」と表現します。
お香を聞き比べる遊びの組香は、お酒で言うところの「利き酒」のようなものです。
お香に使う香木・沈香は「モノノ怪 鵺」では重要なアイテムとして出てくるのでおぼえておいてくださいね。
姿を見せない怪物「鵺」
鵺は頭が猿、手足が虎、しっぽは蛇で体は狸の化け物です。
しかし、頭だけを見た者が猿と、手足だけを見た者が虎と言っただけでその姿を見たことがある人はいません。
「モノノ怪 鵺」の中でも犠牲者が増えていく中で一向に姿を見せない鵺は不気味ですよ。
姿を見せない怪物「鵺」はこの作品ではどのように描かれるのでしょうか。
登場人物
薬売り
奇抜な格好をし、妖怪のようでもある謎の男。
モノノ怪の出るところに現れては、形(モノノ怪の姿)と真(真実)と理(理由)を明らかにしてモノノ怪(事件)を斬る。
探偵役で狂言回し。
大澤廬房
公家。瑠璃姫と結婚し、笛小路流の再興に協力したい。
室町具慶
武士。香道のことはくわしくないが、瑠璃姫をめとって香道を武士の道にも生かしたい。
半井淡澄
つけ鼻をつけた廻船問屋の商人。妻を亡くしている。
実尊寺惟勢
素肌に裃を身に着けた剃髪の男。
香道は大澤よりも上と自負している。
瑠璃姫
笛小路流を守ってきた姫。言葉少なく、たまに「ふふふっ」と笑う。
老いた尼僧
瑠璃姫に仕えている女中。
童女
屋敷内に現れる謎の少女。
登場人物の心理描写や秘密がおもしろい
婿候補の4人や瑠璃姫にはなにか秘密があるようです。
しかし、その秘密はすぐには明かされません。
明かしたくない秘密をかかえながら行われる会話劇がなんともおもしろいですね。
そして秘密が明かされた時にさらけ出される感情の爆発もみどころです。
登場人物にどんな秘密があるのかみなさんも考えてみてください。
誰が誰を殺したのか!?
雪に閉ざされた屋敷の中で、次々と人が殺されていきます。
次は誰が犠牲になるのかドキドキの展開ですね。
これだけ登場人物が少ないのに犯人は一向にわかりません。
本当に鵺が殺したんでしょうか?
登場人物が減っていけば自然と犯人も絞られていきますよね。
最期には驚きの展開が待ち構えていますよ?
まとめ
江戸時代ぐらいの設定で行われる密室サスペンス自体めずらしいですよね。
「モノノ怪 鵺」では男たちのプライドの張り合いやドロドロした愛憎劇がみられておもしろいんですよね。
1人の姫を複数の男たちで取り合う構図は竹取物語もモチーフになっているようです。
「ダークな竹取物語」っていう感じで読むとまた変わった趣があって楽しめますよ。
オチがわかるとまた読み返してみたくなるんですよね。
ぜひアニメと一緒に楽しんでみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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