「毎日疲れる。最近落ち込みがち。とにかくいやされるマンガが読みたい」
という人におすすめのマンガを紹介します。
こんにちは。きはたちです。
5巻以内の漫画や短編漫画を中心に読んでいます。
「大きい犬」は気の抜けそうな絵柄ですが、不器用な人たちや、人のふれあい(犬のふれあい?)を描いていてとても心温まる漫画ですよ。
スケラッコ「大きい犬」癒される漫画短編集
この記事はつぎのような内容になっています。
・作品概要・スケラッコさん紹介
・表題作「大きい犬」
・味のある絵
・不器用な登場人物
・繊細なコミュニケーション・「彼の友達」
・購入について
作品概要・スケラッコさん紹介
『大きい犬』は2017年にリイド社から出版されたスケラッコさんの短編集です。
全7編、183ページです。
スケラッコさんは愛知県名古屋市出身、京都府在住の方です。
デザイナーとして勤務するかたわら、イラストレーター・漫画家として活躍中です。
2013年、表題作「大きい犬」をリイド社のWEBマンガサイト・トーチWEBで発表し、デビューしました。
初の書籍化は『盆の国』という作品で2016年に発行されました。
現在まで書籍化されたものは8作品あり、
最新作『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』(リイド社)は2020年4月24日に発行されたばかりです。
『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』
— スケラッコ (@sukeracko) April 10, 2020
4月24日発売予定です!
SNSで公開していたフルカラー漫画が1冊にまとまりました!ぜひ読んで頂きたいです。🍳
🍺詳細はこちら→https://t.co/GOoS0Ak1sn pic.twitter.com/pU0GXiUzxx
表題作「大きい犬」
「動物としゃべれればいいな」
と思ったことがある人は多いんじゃないでしょうか。
表題作「大きい犬」はその名の通り、大きい犬が出てきます。
セントバーナードくらいだと思いますか?
いえいえ、一軒家よりも大きな柴犬です。
その大きい犬と話せたら、きっと楽しいと思いませんか?
「大きい犬」では、犬と話せる青年・高田くんがひょんなことから友人の家の留守を預かるところからはじまります。
友人の家の近くにはいつも大きな犬がいました。
高田くんは気になります。
どうしてこんなところにいるのか?
何年生きているのか?
食べものはどうしているのか?
高田くんと大きな犬の交流を描いています。
実際にそんなに大きい犬がいたら怖いかもしれませんが、
スケラッコさんの描く大きい犬は、つぶらな瞳でやわらかそうでやさしそうです。
もしも、犬と話せたら絶対に友達になりたい存在です。
この短編集は、大きい犬のようにやさしく包み込んでくれるような作品ばかりですよ。
![](https://kitamanga.com/wp-content/uploads/2020/05/1713469_s-min.jpg)
味のある絵
スケラッコさんの絵はとても味のある絵です。
デッサンとパースがしっかりしているわけではないですが、
一コマ一コマがそれだけで1枚のイラストとして成立するような味わい深さがあります。
強弱のない均一な線ながらも、
女性は丸みをおびた形で描かれていて、女性のしぐさや特徴をよくあらわしています。
気の抜けるような感じの中にも、
高野文子さんを思わせるようなデザイン性としなやかさを感じます。
![](https://kitamanga.com/wp-content/uploads/2020/05/3322528_s-min.jpg)
不器用な登場人物
あなたの欠点はどんなところですか?
『大きい犬』には不器用な登場人物が多く描かれています。
たとえば、
結婚しているのに家を出て実家に戻ってきた女性とか、
クリスマスを一度も楽しく過ごしたことがない女性とか、
人づきあいが苦手で、絵をかく仕事と新聞配達をかけもちしている男性などが登場します。
どこか周りとなじめずに傷ついているような登場人物たちです。
私も人づきあいが苦手です。
『大きい犬』の中では、そんな人たちが再生していくようすを描いています。
「ちょっと話してみればわかりあえるかもよ?」
とやさしく語りかけてくれるようなストーリーです。
![](https://kitamanga.com/wp-content/uploads/2020/05/212440_s-min.jpg)
繊細なコミュニケーション・「彼の友達」
飲み会って苦手ですか?
「彼の友達」という作品は、
人づきあいが苦手で、絵をかく仕事と新聞配達をかけもちしている男性と、
彼と東京で同棲しながら企業で働く女性を描いた作品です。
男性のほうは人づきあいは全くといっていいほどしていないようです。
パートナーの女性はというと、男性ほどではないにせよ、人づきあいが得意なわけではありません。
就職した会社の飲み会で、女性がトイレに入って笑顔の練習をするシーンが印象的です。
程度の差こそあれ、みんな折り合いをつけて生きていることをしみじみ感じます。
『大きい犬』に収録されている作品は、コミュニケーションをテーマにしています。
読み終わってほっこりするのですが、
コミュニケーションでつながることの大切さをじんわり感じられる作品になっていますよ。
購入について
私は『大きい犬』を書店で購入しました。
書店の作家別のコーナーに、『書店員おすすめ』の文字があったので購入してみました。税抜きで630円とお得でした。
小さい書店ではあまり見かけないので、『大きい犬』はやっぱり大きい書店、もしくはネットショップ、電子書籍でご購入ください。
まとめ
社会で生きていると、人間関係で悩んだり、仕事でストレスをかかえたりしますが、考えてみると大体の問題は人と人とのコミュニケーションの行き違いで起こるものばかりです。
『大きな犬』はそんな現代人の傷ついた心をいやしてくれるような漫画短編集ですね。
疲れている人にはおすすめです。ぜひ読んでみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
電子書籍も検索してみてください。
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