「水は海に向かって流れる」完結となる3巻が2020年9月9日に発売されました!
「水は海に向かって流れる」は講談社・別冊少年マガジンで2018年から2020年までに連載された田島列島さんの漫画です。
田島列島さんは「水は海に向かって流れる」と「田島列島短編集 ごあいさつ」で2020年に第24回手塚治虫文化賞新生賞を受賞し、2014年の作品「子供はわかってあげない」が2021年に実写映画公開が控えているなど、今注目の漫画家さんです。
「水は海に向かって流れる」はふつうの恋愛漫画にあきてしまった人におすすめの漫画ですね。間違いなく話題になる作品なので読んでおいて損はないです。
気になる内容や魅力について紹介していきますね。
田島列島「水は海に向かって流れる」あらすじ
高校への通学のため伯父の家(おそらく茨城県)に居候することになった直達。
雨の夜、駅に迎えに来たのは見知らぬ女性・榊だった。
伯父の茂道は美人OL、大学教授、ギャル(?)とルームシェアをして暮らしていた。
当の本人はサラリーマンをやめ、漫画家として生計を立てていた。
直達は伯父とのふとした会話の中で、自分が小さいころになぜ母の実家で暮らしていたのかを聞く。
その時、榊は人知れず憎悪を感じていた。
登場人物
熊沢直達
高校1年生。引っ越し当日に榊の作った牛丼を食べ、あやうく恋に落ちかける。
榊千紗
26歳のOL。直達に複雑な感情を抱いている。
歌川茂道
漫画家。漫画家になったことは実家には秘密にしておきたい。
同居人にはニゲミチ先生と呼ばれている。
直達の幼少期の秘密を知っている。
泉谷楓
直達のクラスの女子。入学してから3人に告白されるほどの美少女。
成瀬教授
出張の多い大学教授。榊とは旧知の仲。すべての秘密を知っている。
魅力①シリアスだけど笑える?
「水は海に向かって流れる」は高校生の恋愛を描いていて笑いどころがたくさんあります。
言うなれば、小劇場出身の役者さんがいっぱいアドリブ入れてるドラマみたいな感じですね。そういう意味では2014年の作品「子供はわかってあげない」とかなり似ています。
「子供は~」は高校生の少女が実の父を探しに行く話と高校生たちの恋愛を描いた話です。ある意味深刻な話ですが、随所に笑わせどころがあって、青春要素があってライトな読み心地のマンガです。
ただ、「水は海に向かって流れる」は「子供は~」に比べると、もう少しシリアスになっていますね。
話が話だけに登場人物のモノローグが多くて、より大人向けになってるんじゃないかと思います。
魅力②性格美人と性格イケメンぞろい!
とにかく一話目から榊さんに恋しちゃいます!
これから住むアパートに美人OLが待ち構えていて上手い牛丼を作ってくれたら誰でも恋しちゃいますよね!
でも、榊さんには笑顔はありません。
だいたい男子高校生だったらOLにチヤホヤされたっていいもんです。
そこを榊さんは外見上は親切にしながらも笑顔はなく、冷たくあしらってきます。
そんな風にされたら「なんで?」と思って逆に色々知りたくなっちゃいますよね。
田島列島さんの絵自体はかわいらしくてゆるめなんですが、内面の美人さやイケメンさのレベルが高いんですよね。
主人公の直達にしてもそうです。
「こんなやさしくて気遣いできる高校生、OLはほっとかないわ」と思っちゃいますね。
容姿どうこうより、登場人物の内面の魅力が光る漫画です。
魅力③「めぞん一刻」のオマージュ!?
「高校生と美人のお姉さんがある日ひょんなことから共同生活をはじめる」っていうのはまさに「めぞん一刻」のオマージュです。
田島列島さんも少年誌向けのラブコメディのつもりで描きはじめたみたいですね。
実際は、ラブコメ漫画というより、ドラマっぽい感じがします。
少年誌向けのラブコメ漫画はエッチな要素ありきでそれによって笑いを生み出します。
「水は海に向かって流れる」の場合は自分の気持ちをごまかすために笑いをはさんでくるんですよね。
最後の最後まで恋の行方がどうなるかわかりません。心の駆け引きがムズムズしますね。
まとめ
「水は海に向かって流れる」は田島列島さんならではのシリアスなドラマを笑いどころ満載で描く軽さがあります。
また、内面から出る男女の魅力と恋愛を描いている漫画でもあります。
美人とイケメンぞろいの恋愛漫画にあきてしまった人にはおすすめですよ!
結末は、私にとっては意外でしたね。
ぜひ読んでみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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