1巻完結,短編集

和山やま「カラオケ行こ!」1巻完結マンガレビュー!

和山やまさんの漫画「カラオケ行こ!」が2020年9月12日に発売されました!おめでとうございます!

こんにちは。きたはちです。

5巻以内完結のマンガや漫画短編集をよく読んでいます。

和山やまさんはデビュー作「夢中さ、きみに。」が数々の漫画賞を総なめにし、最新作「女の園の星」も大好評の今注目の漫画家さんです。

リアルめな絵柄で、実際にありそうな面白いシーンを切り取り、独特なギャグセンスの光る漫画を描いています。

和山さんの作品は舞台が主に学校でしたが、「カラオケ行こ!」はちょっと違います。

ギャグマンガとして楽しめるのはもちろんですが、一本の映画を観たような錯覚を覚えますね。

「おじさんのダサい感じが逆に好き」と思える女性にもおすすめですよ。

「カラオケ行こ!」の収録内容からあらすじ、みどころを紹介していきます!

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「カラオケ行こ!」ってどんな漫画?

「カラオケ行こ!」は、和山やまさんが2019年にコミティアで発表した同名の同人誌に、描き下ろしを加えて編集されています。

KADOKAWA・ビームコミックスから発売されています。

160ページで1巻完結になっています。

男子中学生の聡実とヤクザの狂児との奇妙な友情を描いた作品で、前後編にわかれ、描き下ろしは「あるカラオケ店で起こった事件」を描いています。

その事件には狂児も関係しているんですが・・・。その先は読んでからのお楽しみです。

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カラオケ行こ! あらすじ

中学校の合唱の発表会。

合唱部部長の岡聡実は会場から異様な視線を感じていた。

聡実が会場から出ると、そこにはスーツ姿の男が。

成田狂児と名乗った男はヤクザだった。

組のカラオケ大会があるので聡実に歌を教えてほしいのだという。

地元のカラオケ店「カラオケ天国」を舞台に中学生とヤクザの間に奇妙な友情関係が生まれる。

狂児のキャラが魅力的!

狂児のキャラが魅力的なんですよね。

ヤクザなので基本は怖いんですが、不意に見せるかわいさがあります。

狂児は39才で、会話の中に微妙に昔っぽいギャグをはさんでくるんですが、聡実くんは怖いので心の中でツッコミます。

また、狂児が良かれと思ってやったことが、聡実くんにとっては乱暴すぎて逆に距離を遠ざける原因になってしまいます。

象徴的なのは狂児が聡実くんの頭をなでるシーン

狂児は何気なく聡実くんの頭をポンとするのですが、聡実くんはどつかれると思ってビクッとしてしまいます。

狂児はたとえるなら「猛獣」ですね。

襲われると怖いし、意思疎通はできないけど、変な一面があったり、心が通じ合った瞬間にひと際うれしくなるような存在です。

狂児と聡実くんのなんともいえない関係性も注目です。

しゃべくり漫才とは違う関西弁の笑い!

「カラオケ行こ!」は関西のとある町を舞台にしているらしく、登場人物はみんな関西弁です。

関西の笑いというと、テンポの良いしゃべくり漫才を思い浮かべますが、「カラオケ行こ!」の笑いはちょっと違います。

なにげない会話の中に面白いフレーズがポッと出てきます。

漫才は芸人さんの腕でお客さんを笑わせてる感じですよね。

「カラオケ行こ!」の場合は「笑わせよう」っていう意思を感じない笑いですね。

他人の生活を覗き見ているような面白い感覚です。

北野映画に出てきそうな危ないヤクザ!

「カラオケ行こ!」には狂児のほかにもヤクザが登場しますが、そのヤクザたちがなんとなく北野映画の「アウトレイジ」を彷彿とさせるんですよね。

昭和のヤクザ映画のような熱い感じとは対称的な、乾いていて破滅的なヤクザです。

「アウトレイジ」にも滑稽なシーンが出てくるんですが、「カラオケ行こ!」は「アウトレイジ」のコメディパートを切り取った感じの面白さがありますね。

ブラックジョークをまじえ、笑っていいのか笑っちゃいけないのか分からないヒリヒリした感じが新鮮です。

まとめ

「カラオケ行こ!」はギャグマンガとしての面白さがありつつ、ヤクザの狂児の不思議な魅力にひかれる漫画ですね。

狂児と聡実の友情にドラマがあってストーリーものとしても面白いです。

ちょっと怖めのおじさんが好きな女性にはおすすめですね。

ぜひ読んでみてくださいね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

電子書籍も検索してみてください。

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