2020年8月12日に朝陽昇さんの漫画短編集「麦酒姫」が発売されました!
いやー、おもしろかった。早く読んでおけばよかったな。
こんにちは、きたはちです。
5巻以内完結のマンガや漫画短編集をよく読んでいます。
「麦酒姫」は目の肥えたマンガファンにおすすめですよ!
詳しい内容、みどころなどについて紹介していきますね。
朝陽昇短編集「麦酒姫」ってどんな漫画?
絵もうまくてストーリーも面白い朝陽昇さん
朝陽昇さんって知っていましたか?
正直、私は「こんな漫画家がいたなんて」と思いました。
朝陽昇さんは画力が高くてストーリーもおもしろい漫画家さんです。
絵の系統としては「天国大魔境」の石黒正数さんを彷彿とさせますね。
線が細かくて、かきこみが丁寧です。
トーン使いも上手いですね。
登場人物のセリフは簡潔でありながら、ときどき今っぽい口調や演出がでてきてコミカルですね。
朝陽昇さんは2006年に新人賞に選ばれた読切「CHIKEN-RACE!」が週刊少年マガジン(講談社)に掲載されてデビューしました。
過去作はつぎの通りです。
「空想郵便局」全3巻(マッグガーデン)
「三人娘は笑うて暮らす」全1巻(小学館)
「まんが浪費図鑑」原案:劇団雌猫,全1巻(小学館)
他にも読切を発表していて、岩手県出身ということで岩手県のローカル漫画集・「コミックいわて」に寄稿したりもしています。
「麦酒姫 朝陽昇作品集」について
「麦酒姫 朝陽昇作品集」はKADOKAWA・ビームコミックスから発売されています。
朝陽昇さんがpixivやコミティアの同人誌、イブニングなどで発表してきた2010年から2017年までの作品に描き下ろしを加え、全10編、221ページと1冊としてはうれしいボリュームです。
物語によってタッチを変える技術もすごいですね。
コメディタッチを基本に、詩的なエッセイから歴史モノまで何でも描ける印象です。
収録作品紹介
「麦酒姫」の収録作品はつぎの通りです。
麦酒姫
すてきな幽霊ライフ#1
みよちゃん、どこに行く?
眠り姫は目覚められた
金曜日、蟹をのせて
欲望レース
雨ののち、晴れののち、
罪なき球
すてきな幽霊ライフ#2
オールナイトについて
この中から3作品を選んであらすじと感想を紹介しますね。
麦酒姫
ビールの泡からあらわれる妖精「麦酒姫」。
川野健一がまだ高校生だったころ、家族に内緒でビールをあけたときに、麦酒姫ははじめて現れた。
大学生になり、彼女のマリコに振られたときも一緒にいてくれた。
明るくて、時にやさしく、時に厳しくお酒につきあってくれる麦酒姫。
しかし、彼女はあるときから姿を消してしまう。
麦酒姫 感想
ビールって、思えば不思議な飲み物ですよね。
苦くて飲めたもんじゃないと思ってたものが、時を経るにつれてだんだんおいしくなり、それが普通になっていく。
もう今では最初に「まずい」と思った感覚がわかりません。
そんなビールの不思議さと大人になることの寂しさをカタチにしたような漫画ですね。
絵の緻密さ、コミカルな演出、最後にはホロリと泣かせます。
みよちゃん、どこに行く?
みよちゃんが子どものころに大事にしていたくまのぬいぐるみ・くまん太。
くまん太はずっと実家の押し入れの中にいましたが、ある日、みよちゃんが泣いて電話をかけてきたことを知ります。
東京に住んでいるみよちゃんを探しに、くまん太は冒険の旅に出ます。
みよちゃん、どこに行く? 感想
メルヘンかと思いきや、途中まではギャグなんです。
くまん太が冒険の途中でめちゃくちゃひどい目に合ってボロボロになっていくんですけど、そこが笑えるんですよね。
くまん太が外見も中身もひたすらぬいぐるみなのが健気ですね。
金曜日、蟹をのせて
”風邪をひいたので見舞いに来てほしい。来るときは鍋の具材も持ってきてほしい”
という、見舞いに来てほしいのか、飲みの誘いなのかわからないメールを複数の友人に送ってきた大学生(男)。
友人たちが駆けつけると、そこには風邪をひいた男と男の実家から送られてきた大きな蟹が。
男の看病と鍋パーティーが同時に行われる中、一同は金ローのラピュタを見はじめる。
金曜日、蟹をのせて 感想
この短編集の中では一番好きなマンガですね。
この作品はタッチを変えていて、線が鉛筆っぽくておしゃれな雰囲気です。
「風邪の看病もカニ鍋もどっちも大事だからどっちもやっちゃおう」っていう大学生っぽい発想が素敵ですね。
ワンルームのアパートに人がごった返しているのも懐かしいです。
クライマックスがばかばかしくてほんとに好きです。
まとめ
朝陽昇さんの名前をとりあえずおぼえてください。
絵もストーリーもクオリティー高いです。
そして、この短編集「麦酒姫」は買って損はないので本当におすすめです!
何でも描けるし、どれもおもしろいです。
朝陽さんの作品がもっといっぱい読みたくなるはずですよ。
ぜひ読んでみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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