クリスマスにぴったりのマンガを紹介します。
こんにちは、きたはちです。
5巻以内完結や短編集など短いマンガをこよなく愛しています。
四宮しのさんの短編集『プレゼントフォーユー』が12月17日に発売されました。
誰かにもらったプレゼント。それは形があるものだったり、形のないものだったりします。『プレゼントフォーユー』はそんなプレゼントをテーマに描いた連作短編集です。
心があたたまるストーリーがたくさん収録されています。読んでよかったですね。
内容、収録作品、魅力について語っていきますので、気になる人はこの先を読んでみてください。
『プレゼントフォーユー』 内容
私がもらったプレゼントは、不器用で形のないたからもの。
落ち込んでいる少女はなと大好きな叔父さんの関係からじんわり広がっていく読切シリーズ。
「猫と魔女の話」の四宮しのが贈る、思春期少年少女からオトナ男女まで「プレゼント」でつながる物語!
プレゼントフォーユー Amazon商品詳細ページより
『プレゼントフォーユー』の主人公は学生から大人まで幅広い年代。ストーリーも恋愛だったり、家族だったり、友達だったり。共通しているのは大切な誰かを描いているところですね。
主人公は話ごとに変わるのですが、登場人物が共通していて世界観がつながっているのが面白いですね。様々な年代の読者に刺さる短編集になっています。
エクストラエピソードを含めると全14話。1話あたり8~10ページで、電子版は全152ページです。ページ数としては比較的少なめですが、読みごたえがあって満足できる内容ですね。
第一話:Present1
ひなちゃんはお母さんの弟、つまりおじさんで、いつも自転車でふらふらやってくる。そして、いつもバナナを持ってくる。でも、そのひなちゃんがある日突然…。
第一話は、はなという女の子とその叔父のひなたを描いた作品です。ひなたがいかにもちゃんとしてなさそうな大人でいいキャラですね。ゆるい感じかと思いきや、最後にはしっとりさせる物語です。
魅力:繊細な心の声がいい!
四宮さんは繊細な気持ちを描くのがうまいですね。
恋する女の子や友達を思う男の子。「普段は恥ずかしくて言えないけど、実は心の中では繊細なことを思っている」といういじらしさがたまらないです。
演出も少し狙っているような狙っていないような感じがかわいいです。主人公が、「自分の思ったことをドラマ仕立てにしているような感じ」と言えばわかりますかね。
実際の生活の中でもありませんか?自分をドラマの主人公か何かに見立てて、頭の中でナレーションをつけたり、わざと空を見上げたりして感傷にひたってみたりすること。そんな感じをマンガにしているような気がします。
表現としてもっとわかりやすく描くことはできるとは思いますが、共感できるギリギリのラインを攻めている感じがいいですね。
逆に言うとわかりにくいかも…
繊細な演出は、逆に言うと共感できない人もいるかもしれないです。
「このセリフはどういう意味?」
「ここはギャグシーン?」
と迷ってしまうところも正直ありました。おそらく、もっと感傷的に描いたり、ギャグシーンと普通のシーンのメリハリをつけたりすればもっと分かりやすくはなるとは思います。しかし、そうしたら四宮さんのマンガじゃなくなってしまうかもしれません。
読む人にはこのギリギリのラインをわかってほしいですね。
まとめ
『プレゼントフォーユー』は心が温かくなる短編集です。恋人や家族のことを思いながら読んでほしいですね。そういう意味でクリスマスにぴったりの一冊です。
ぜひ読んでみてくださいね。
『プレゼントフォーユー』はバンブーコミックス(竹書房)から発売されています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
コメント