1巻完結,短編集

マンガ「VRおじさんの初恋」感想紹介(2/25発売 1巻完結)

こんにちはきたはちです。

5巻以内完結や短編集など短いマンガをこよなく愛しています。

暴力とも子さんのマンガ「VRおじさんの初恋」が2月25日に発売されました!おめでとうございます!

「VRゲームが進化したら実際はこうなるかもしれない」という世界を見たい人におすすめですね。

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「VRおじさんの初恋」ってどんなマンガ?

VRのオープンワールドゲームの過疎ワールドにいた女の子のアバター・ナオキ。ナオキはそこでホナミというアバターに出会います。

ホナミは露出度の高い恰好をしたグラマラスな女性のアバター。でも、フレンドリーで素直な性格のゲーム初心者のようです。

ナオキはホナミにこのゲーム世界の歩き方を教えます。そこから二人の交流が始まるんですが、ナオキは実はハゲた中年の独身オヤジ。ホナミの正体も実際は違う。VRゲームから生まれる心の交流をえがいた人間ドラマです。

このマンガはネットで初めて読んで、続きが気になって購入することにしました。

VRゲームってぼくはやったことないんですが、実際はまだまだ黎明期なんじゃないかと思います。市販のものが出はじめたり、テレビで紹介されたりするくらいですから。ゲームの主流はまだPS5とかニンテンドースイッチとかですよね。

だからこのマンガ「VRおじさんの初恋」は今よりも進んだ未来なんじゃないかと思います。

ちょうど映画の「レディ・プレイヤー・1」みたいな世界観ですかね。それを今の平和な日本に置きかえたみたいな、そんなイメージです。

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魅力①VRゲームから生まれるドラマが新しい!

人間ドラマとしての新鮮さがこのマンガの魅力なんじゃないかと思います。

実際はおじさんなんだけど美少女とか美女のアバターで他のプレイヤーとゲームの中で出会う。そして、そんな相手も美少女とか美女だけど実際の中身は全然違う。

「現実と仮想空間のギャップはあって当然だ」っていう新しい価値観をぼくにとっては気づかせてくれた作品ですね。

アイコンが美少女だったのに会ったら「げっ!」っていうのは実際に経験したことはないんですが、ドラマとか映画とかでは何回かこすられていることかなと思います。

それが外見がどうでも、相手の中身が好きなんだから関係ないなんていう価値観をあらためて提示してくれた作品ですね。

最近、ご時世的にネットで面接なんかをすることもあるみたいですが、外見を人事評価に含めるなんていう価値観はすたれていくかもしれませんね。みんなアバターで面接して、中身がこういう人だったら関係ないなんていう時代が来るかもしれない。そんなことを感じさせるマンガでした。

魅力②VRではジェンダーも関係ない!

ジェンダーについても問題提起してるんじゃないかと思います。

「中身はおじさんだけど美少女のアバター同士ならキスできる」、「アバターの外見も魅力の一つだよね」みたいな、性別に対する一歩進んだ価値観を感じさせます。そういう意味では映画の「her」みたいな感じですかね。

生まれたときの性別は関係ないし、仮想空間なら自由に性別を変えられる。そして女性にも男性にもなって好きなパートナーと愛し合える。そんな世界がくるんですかね。

魅力③絵のエフェクトがいい!

絵もいいんですよね。

キャラクターは今時のデフォルメされた絵柄で、決してうまいっていう感じではないんですが、夕日とか星空とかのやわらかい光、グレアっていうんですかね。デジタルならではの表現だと思うんですが、そういうエフェクト的な部分が非常にうまいと感じました。

そんなに悲観しなくても…

作者の暴力とも子さんがあとがきや折り返し部分のコメントで、「ロスジェネおじさんが成長も成功もしない地獄のような話」とか書いています。

ぼくも40を前にしてろくに食えてもいないライター、ブロガーなので主人公のナオキと同じようなもんなんですよね。実際の現実に抱く感想っていうのは、やっぱりドラマとかネットで見る世界は虚構だっていうこと。美少女と美男子が恋することはないし、スニーカーも芸能人みたいに買えない。コロナで世界は変わったとか言ってるけど、在宅で稼ぐことは結局、ぼくの力では難しい。人口構成から見たって、年寄りとお金のない中年が着実に増えていってるんですよね。

ただ、「地獄だ」なんて絶望することはないです。悲観的なロスジェネばかりじゃないってことが暴力とも子さんにも届けばいいなと思っています。

まとめ

「VRおじさんの初恋」は1巻完結でZEROSUMコミックスから発売されています。

ネットゲームの出会いを通して、ロスジェネおじさんの悲哀やロマンがちりばめられています。ぜひ読んでみてくださいね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。

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