日常ってつまんないな~
と思っていませんか?
そんなときは黒田硫黄さんの「セクシーボイスアンドロボ」がおすすめです。
きっとあなたを非日常に連れ出してくれますよ?
「セクシーボイスアンドロボ」でなぜ日常が変わるのか?
こんな内容になっています。
・概要
・あらすじ
・登場人物
・日常が非日常になっていくところがいい
・そぎ落とした詩的なセリフがいい
・ただの人間ドラマじゃないところがいい
・ただの少女がスパイになる話じゃないところがいい
概要
「セクシーボイスアンドロボ」は2000年から2003年まで「スピリッツ増刊IKKI」(小学館)で連載されていた黒田硫黄さんのマンガです。
2002年には第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞に輝いています。
2巻まで刊行されていますが、未完のまま中断されています。
中断といってもほぼ1話完結で区切りのいいところで終わっているので2巻でも十分楽しめます。
2016年に新装版が出ていますが、今は中古しかないようです。
電子書籍をご利用ください。
2007年には松山ケンイチさん、大後寿々花さん主演でテレビドラマ化されています。
・ドラマ(Amazonプライムビデオ)
あらすじ
声色を自在に変えられる中学3年生の女の子、ニコはテレクラでサクラのバイトをしていた。
喫茶店でバイト中だったニコは才能を見初められて謎の老人から仕事を受けるようになった。
バカだけど憎めないロボと協力し、ニコは老人からの様々な依頼を解決していく。
登場人物
林二湖
通称ニコ。スパイか占い師になりたい中学3年生の女の子。
七色の声を操り、テレクラでサクラのバイトをしている。
謎の老人に鋭い観察眼を買われ、依頼された事件を解決していく。
コードネーム「セクシーボイス」。
須藤威一郎
ロボ。25才のフリーター。
ロボットオタクでオッパイ大好き。
テレクラでニコに引っかかって以来、なにかと使い走りされている。
老人
ニコが喫茶店で出会った謎の老人。
ニコの腕を買い、さまざまな依頼をする。
名梨という側近を従えている。
日常が非日常になっていくところがいい
ニコの才能は七色に声を変えられるだけじゃなくて、人の声を聴いただけで体形、年齢、性格まで言い当てられること。
そして、都会の雑踏で交わされる会話と声を記憶できることです。
「セクシーボイスアンドロボ」はたとえニコのような才能がなくても、聞き逃してしまうような会話に耳をすますだけで世界が変わってくるような気がしてきますよ。
異世界や過去の時代にタイムスリップしなくても、街の中でアドベンチャーしてる感じです。
好奇心を忘れずにチャンスをつかめばスリルのあふれる毎日がまってます。
そして、ニコには使命感があります。
「今救えるのは私だけ」
その言葉を胸に、最初の誘拐事件を解決します。
ニコは大人が忘れがちなアクティブな心を思い起こさせてくれますよ。
そぎ落とした詩的なセリフがいい
黒田硫黄さんの漫画の特徴の一つに、キャラクターの詩的なセリフがあります。
「ずっと溺れてるもの 私に」
失踪して水族館で働く富豪の息子を虜にする悪女のセリフです。
それを言わせたいから舞台を水族館にしたんじゃないかっていうくらいハマってますよね。
たまにそぎ落としすぎて展開が分かりにくくなることもありますが、そこがまたいいです。
「わかりやすければいい」っていうわけじゃないですよね。
ただの人間ドラマじゃないところがいい
「セクシーボイスアンドロボ」は探偵モノ(?)らしく、ほぼ1話完結になっています。
この手の話はだいたい渋めの人間ドラマかコメディ路線のオチにいきがちですが、「セクシーボイスアンドロボ」はそのどっちでもないんですよね。
人間の魅力に焦点をあてたような話になっています。
悪いことをしていたとしても、そのキャラクター個人の魅力が光るっていうんですかね。
そんな魅力的なキャラが1話ごとに出てきます。
ただの少女がスパイになる話じゃないところがいい
ニコはただ依頼をこなすだけじゃなくて自分の判断でつっぱしっていくのでヒヤヒヤしていいですね。
「セクシーボイスアンドロボ」は途中からちょっと空気が変わってシリアスになっていきます。
ニコもただの中学生。
スパイの真似をして危険なことに首をつっこんできたツケが出てくるんですよね。
ただのままごとやファンタジーにしないところが現実とのバランスがとれてていいですね。
まとめ
「セクシーボイスアンドロボ」はただの探偵ものではない、危うさを秘めたストーリーになっています。
「中学生の女の子がスパイになっちゃう」みたいな生やさしいのを想像しているとやけどしますよ?
ぜひ読んでみてください。
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