どうもこんにちはきたはちです。
5巻以内完結や短編集など短いマンガをこよなく愛しています。
このブログでは主に短くてサクッと読める新刊マンガの感想をお伝えしています。どうぞよろしくお願いします。
谷口菜津子さんの短編集『うちらきっとズッ友』が10月20日に発売されました。
第26回手塚治虫文化賞新生賞に輝いた谷口菜津子さん。
今までノーマークだったのでうかつでした。
というのも、前作の『今夜すきやきだよ』を試し読みしてスルーしていたのです。
『今夜すきやきだよ』は受賞のきっかけとなった作品。
見る目なかったかなぁ?
この記事では、『うちらきっとズッ友』の魅力を紹介します!
『うちらきっとズッ友』ってどんなマンガ?
転校生の卯月ちゃんは特別な子。特技はアイススケートでトリプルアクセルが飛べるみたいだし、超人気アイドル・KEENくんとは親戚らしい。私のこの気持ちがKEENくん本人に届くかも――!? でも…卯月ちゃんの話は、どこかつじつまが合わない。ウソをついてるとしたら、それって悪いことだよね? 私はいったい、どうしたらいいのか…。噂の転校生と夢見がちな少女、見栄と性欲に振り回される高校生、子育てを終えた女たち…。「第26回 手塚治虫文化賞」新生賞の谷口菜津子が描く、6つの”友情”をめぐる物語。
『うちらきっとズッ友』 Amazon商品ページより
かわいくてポップな女の子らしい絵柄。現実のつらさも描きながら、それでも明るい未来を感じさせるストーリー。「現実つらい」や問題提起だけで終わってしまう漫画が多い中、ちゃんと明るい方向にもっていくパワーがあります!
砂糖と塩
女手一つで一人息子の俊介を育てた勝子。俊介の妻、杏奈。
勝子は天然な杏奈にいつもイライラしていた。
そんなある日、杏奈から夫に浮気の疑いがあることを告げられる。
ふわふわした杏奈の性格とイライラ勝子の対比がいい感じ♪
姑目線で嫁へのイライラをえがいた導入。
夫の浮気という意外な展開。
クライマックスとハッピーエンド。
この短編集で一番好きな話です!
ただの女性目線じゃない!
最近、女性の大変さをえがいた作品が多いと感じます。
もちろん僕もよりよい世の中になってほしいと思っていますが、ジェンダーとか男性を悪者としてえがいている作品を読むと正論ばかりで息苦しくなることがあります。
「砂糖と塩」でも俊介が浮気をする男性としてえがかれています。
物語に不穏な空気が流れますが、それを超えるハッピーが待っています!
浮気は悪いこと。それは当たり前だしみんな十分わかっていることだけど、あらためて「なんで浮気をしてはいけないのか」、その理由をかみしめられます。
女性向けで女性目線でえがかれた漫画だから女性だけが面白いと感じるというわけではなく、みんなに刺さるようなハッピーな短編です!
正直、買うのをためらった
ぼくはだいたい漫画を買う前に試し読みしてから買います。
この作品もはじめに収録されている「卯月ちゃん」を試し読みしてみましたが、最初はちょっと微妙だと感じました。
というのも、「暗い話を明るい絵柄でかくっていうのがこの人の作風なんだろうな」と思ってしまったからです。
しかし、それは間違いでした。
合わない環境に自分を合わせようとしても無理。自分に合った人、環境がどこかにある。
そんな救いのある作風です。
一冊読み終わった後にもう一度「卯月ちゃん」を読み返すと全く違った印象。
やっぱり谷口さんの作品の根っこには「ハッピー」があるということがわかります。
まとめ
というわけで今回は以上です。最後までよんでくださってありがとうございました。
『うちらきっとズッ友』を読めばハッピーになるヒントがみつかるかもしれません。『今夜すきやきだよ』も読んでみましたが、ぼくはこっちの短編集のほうが好きです。ぜひ読んでみてください!
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