青春とエロを描いたマンガが読みたい!
という人には山本直樹さんの「YOUNG&FINE」がおすすめです。
山本直樹さんはエロや暴力表現に過激に挑戦した作品を残している漫画家さんです。
「YOUNG&FINE」は山本直樹作品の入門編としては最適の作品ですよ。
また、性欲を通して青春を描いた名作でもあります。
山本直樹YOUNG&FINEがエロと青春を描いた名作漫画である理由
この記事はこんな内容になっています。
・概要
・あらすじ
・登場人物
・男について割り切って描いている
・人間についても割り切って描いている
・結果的に何もしないけど明るい主人公がいい
・砂浜のシーンが青春っぽい
概要
「YOUNG&FINE」は1997年に発表されましたが、その後絶版。
2012年に復刊ドットコムから再び発行されています。
1巻完結、全224ページです。
山本直樹作品ならではの性表現の生々しさがありつつ、過激さは抑えめになっています。
暴力表現はありません。
山本直樹作品の中でも読みやすいんじゃないでしょうか。
あらすじ
高校2年生の灰野は新井玲子と付き合っていた。
新井玲子はかわいくて頭もよくておまけにエッチ。
灰野はラグビー部の連中からもうらやましがられていた。
兄が就職して出ていった実家の勉強部屋でイチャイチャを繰り返す2人。
しかし、セックスまでは許してくれない玲子に灰野はもどかしさを感じていた。
そこへ、灰野の実家の勉強部屋に女性教師・伊沢が居候してくる。
伊沢という奇妙な登場人物が灰野の生活に少しずつはいりこんでくる。
登場人物
灰野勝彦
高校2年生。ラグビー部。
勉強は嫌いだがエッチなことに多感で健康的な青年。
母は看護師。父は最近他界した。
新井玲子
灰野の彼女。
頭がよくてかわいくて校内でも人気。
東京の大学をめざしている。
伊沢学
24才の女性教師。痩せていて高身長。
いろいろと謎が多い。
酒に依存しがち。
男について割り切って描いている
主人公・灰野や他の男性の登場人物を見ていると、「男なんてバカで性欲のかたまりなんだな」と思えてきます。
男にも色んな人はいますが、だいたいそれで合っています。
「男に対するあきらめ」みたいなものをしっかり表現してるんですよね。
「YOUNG&FINE」のなかで「性欲」は男の性質を表すために欠かせない要素になっています。
「男なんてこんなもん」と割り切った感じがとてもいさぎよいですね。
人間についても割り切って描いている
「YOUNG&FINE」は人間に対しても割り切ってるんですよね。
人間の一貫性のなさっていうんですかね。
言ってることとやってることが違うみたいなことです。
でも、人間なんてそんなもんですよね。
「YOUNG&FINE」では人間に対してシニカルな視点で描いていますね。
「人にいちいち興味持たなくていい」と言われているような気がしてきますよ。
結果的に何もしないけど明るい主人公がいい
「YOUNG&FINE」は年月を経て人々が変わっていく中で、灰野だけがあんまり変わらないです。
灰野をみていると、
「性欲があったとしてもそれは別に悪いことじゃない」
「性格が明るければまわりにきっといい影響を与える」
というメッセージが伝わってきます。
そして、伊沢という異質な存在がそのメッセージを伝える重要な役割をつとめています。
明るくてバカな主人公になんとなく好感をもてる作品ですよ。
砂浜のシーンが青春っぽい
砂浜と青春は切っても切り離せないですよね、短絡的ですが。
「YOUNG&FINE」でも砂浜のシーンが効果的に登場します。
「YOUNG&FINE」の舞台は江差町という北海道の南のほうの町です。
山も近く、海も近い町。
口からもれる北海道弁。
田舎っぽさが青春物語にいい味付けをしています。
バカな灰野も浜辺では少し雰囲気が変わります。
海を前にするとなんで人は素直になれるんでしょうね。
まとめ
「YOUNG&FINE」はただエッチなだけじゃなくて、
性欲やエロティックなシーンを描くことを通して、青春のほろ苦さとか人間の滑稽さを描いている作品だと思います。
人や時間の流れに対する無常観も青春を表していますね。
エロと青春は切り離せないとは言いませんが、青春時代に性欲があるのは自然なことです。
主人公の灰野をみていると、恋とか将来とかあんまり真剣に考えずに生きることが素敵だなと思えてきますよ。
ぜひ読んでみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。きたはちでした。
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